大学の授業のこと

大学の授業で一番影響を受けたのは、フランス文化研究の授業だ。楽に単位が取れる授業として有名だった。講師は、いつもハットを被っていて、はっきりとした二重の目が印象的な人だった。お笑い芸人に似てると揶揄されていたけれど、年齢の割にはかっこいい人だったと思う。若い頃はさぞかしモテたのだろう。

Daft PunkやJusticeなどのフレンチエレクトロや、シルヴァン・ショメのアニメーション、映画の『最強のふたり』などはこの授業で知って、好きになった。今も好きだ。

 

大学2年から4年近く付き合った彼氏も、この授業で出会った。教室の後ろの方に座っていて、黒髪マッシュ、黒ライダースジャケット、黒スキニー、SHUREのヘッドホンという格好で、ディスクユニオンの袋を持っているのを見て、この人とは話したら絶対に気が合うんだろうなあ、と思っていた。向こうもそう思っていたらしく、共通の友人を経て、知り合った。

気が合うし趣味も合うので、運命の相手だ!と思っていたけれど、あまりにもメンタルが弱い上に、働くことが嫌いな人だったので嫌になって別れてしまった。運命の相手ではなかったらしい。

 

いまの彼氏はその点メンタルがめちゃくちゃに強くて、仕事も楽しんでいるし、性格も明るくていい。趣味が合わなくても気が合う人がいるなんて学生時代は想像もできなかった。いまの彼氏のことが大好きなので、彼氏の好きな点を挙げて、と言われたらいくらでも挙げることができる。まあそんなことする相手はいないけれど。